庭の雑草対策4選:特長、メリット・デメリットを紹介
大変な草むしりにサヨナラ出来る、おすすめの雑草対策をご紹介します。
それぞれの特長、メリット・デメリット、注意点などを知り、自分に合った雑草対策をして、終わりなき戦いに終止符を打ちましょう。
雑草対策.01 : 固まる土
出来るだけ安価に毎年繰り返される雑草との戦いからおさらばしたい場合は、自分自身でのDIYも1つの選択肢になります。
「固まる土」はホームセンターなどでも販売されているので手に入れやすく、施工も基本的には雑草対策したい場所に3〜5cmの厚みでまいて水をかけるだけなので、特別な技能がなくてもDIYで施工可能です。
メリット
日光の照り返しが少ない
コンクリートと比べ日光の照り返しが少ないので、暑さが軽減されます。
落ち葉やゴミを掃除しやすい
砂利敷きなどと比べると、落ち葉やゴミを集めやすく、掃除がしやすいです。
商品種類が多く、目的に応じた商品を選べる
色や強度、1袋の内容量など、さまざまな商品が販売されており、目的や庭の雰囲気、施工面積などに合わせた商品を選べます。
失敗した時に撤去や補修がしやすい
クサビなどを打ち込めば比較的簡単に割れるため、コンクリートなどと比べると撤去がラクです。ひび割れなどの補修も割れた所に固まる土を敷き、水をかけるだけなのでラクです。
デメリット
欠けやひび割れが起きやすい
厚みにムラがあったり、強度の弱い製品を使ったりすると、使っているうちに欠けたりひび割れたりします。また、凍結するほど気温が下がると、固まる土に含まれている水分が凍結により膨張し、欠けたりひび割れたりします。
年数が経つと劣化してくる
5年〜10年経つと劣化が進み、表面の砂がボロボロと崩れてきます。崩れた砂は風で巻き上がるので、干している洗濯物や布団を汚したり、建物に付着したりして、自分の家はもちろん、ご近所様にも迷惑をかけてしまうかもしれません。
苔が生えやすい
日当たりが悪いところや水たまりができるところではコケが生えやすく、コケが生えると見栄えが非常に悪くなります。生えたコケを取り除く作業はそれなりに大変な作業となります。
平らな面以外は施工しにくい
傾斜地や庭に凹凸が多い場合は施工がしづらく、キレイに仕上げるのは難しいです。
注意点
DIYで安価に仕上げることが出来る「固まる土」での雑草対策ですが、以下のような注意しなければならない事項があります。
1㎡でおよそ40kg〜80kgほど必要なので、広い面積の施工は大変
固まる土は厚さ3〜5cmで施工しなければならないので、敷き込む厚みや製品によって差異は多少ありますが、1m ×1mの範囲の施工に、およそ40kg〜80kgの固まる土が必要となります。車1台分の駐車場サイズ(5m × 2.5m)の施工面積ですと、500kg〜1tの固まる土が必要となり、面積が広くなると施工も大変で、これだけの材料の運搬もかなり大変です。
水たまりが出来ないように施工する必要がある
くぼみがあったり、逆勾配で排水先に水が流れていかなかったりすると、水たまりが出来てしまいます。
施工時には凹凸がないようにならし、排水先へ緩やかな傾斜をつけて施工する必要があります。
固まる土はDIYで施工出来ますが、広い面積を施工する場合や、傾斜地、庭に凹凸が多い場合など、業者に依頼した方が良い場合もあります。
それほど広くない場所をコストを抑えて雑草対策したい方には、固まる土を使った対策はオススメです。
雑草対策.02:防草シート+化粧砂利敷きor人工芝
コストを抑えながら見た目もある程度キレイに仕上げたい。そのような要望を持っている方におすすめなのが防草シートを敷き込み、その上に化粧砂利や人工芝でキレイに仕上げる方法です。
工期も比較的短く、業者に依頼する工事の中では比較的コストを抑えた施工が可能です。
メリット
透水性があるので、水たまりが出来にくい
防草シートは水を通すので、短時間で大量の雨が降らない限りは、水たまりが出来にくいです。
化粧砂利や人工芝が景観を良くし、防草シートの耐用年数を伸ばす
防草シートの上に化粧砂利や人工芝を敷くことで、防草シートだけの殺風景な景観を改善します。また、防草シートへ当たる紫外線をカットするので、防草シートの耐用年数を大きく伸ばすことが出来ます。
デメリット
正しい方法で施工しないと効果が十分に発揮されない
防草シートを敷き込む際に、十分な重ね代(シートとシートを重なる部分を15cm以上)を取ること、シートを固定するピンを必要数しっかりと打ち込むこと、草刈りなどで除草を行い、刈った草や枯れ草を処分し、地表面をならしておくなど、敷き込む前に下処理をしっかり行い正しい方法で施工しないと、隙間や破れた所などから、短い期間で雑草が生えてきてしまいます。
それなりに費用はかかってしまう
下処理や防草シートの敷設、その後の化粧砂利・人工芝などの敷設など、材料や手間はそれなりにかかり、その分費用もそれなりにかかってしまいます。
注意点
短工期で比較的安価に仕上げることが出来る「防草シート+化粧砂利or人工芝」での雑草対策ですが、以下のような注意しなければならない事項があります。
性能の良い防草シートを使用する
薄手の防草シートを使ってしまうと、石や根などに擦れて破れてしまったり、虫などに穴を開けられたり、1年で劣化してボロボロになってしまったりなど、長く防草性能を維持することが難しくなります。
少し初期費用は高くなってしまいますが、厚みのある耐用年数の長い防草シートを選んで敷き込むことが大切です。
丁寧な施工をする業者を選別する
防草シートを敷き込む際に隙間が空いてしまったり、固定が不十分だったり、敷き込む前の地盤の整備がいい加減だったりすると、せっかく性能の良い防草シートを選んだとしても、敷き込む際に出来た隙間や固定されずズレることで出来た隙間、地面の凹凸で出来た隙間などから草が生えてきてしまいます。
下地の処理から敷き込みまで丁寧な仕事をする施工業者を選ぶことは、性能の良い防草シートを選ぶことと同じくらい大切です。
丁寧な施工業者を見極めるのはなかなか難しいですが、その会社の評価やコメントを参考にしたり、現在施行中の物件を見せてもらえるのであれば、現場での作業の様子や現場の整理整頓具合なども1つの目安となるかと思います。
キレイにはなるが、オシャレとは言えない
化粧砂利敷きにしても人工芝にしてもキレイに仕上がりますが、オシャレな雰囲気の庭とまではいきません。
デザイン性のあるおしゃれな空間を希望される場合は、石貼りやレンガ敷、スタンプコンクリートなどの別の雑草対策の検討をオススメします。
防草シート+化粧砂利敷きor人工芝での施工は、きちんと丁寧な施工をする業者との出会いがあれば、キレイに長持ちする雑草対策として有効です。業者に依頼する工事の中では比較的低コストでキレイな庭にはなりますが、デザインやおしゃれな空間にこだわる方には少々物足りないかもしれません。
雑草対策.03:打ちっぱなしコンクリート(土間コンクリート)
雑草とは長期間おさらばしたい。そういった切実な思いがある方におすすめなのがコンクリートによる施工です。
施工箇所の余分な土を取り除き、砕石を敷き詰めて転圧して固め、施工箇所により型枠を組んだり、ワイヤーメッシュを敷き込んだりして、コンクリートを流し込むので、雑草の生える隙はありません。コンクリートを打ったら、人や車が乗っても大丈夫な強度になるまで養生し、コンクリートの縮みや膨らみ、ひび割れ防止のため、施工部分の面積に応じてカッターで目地を入れたりします。
このように、材料、工程がそれなりにあるので、その分コストは掛かります。
メリット
車が汚れづらくなる
駐車場スペースが土のままだと風で土ぼこりが舞ったり、雨でぬかるんだりで、車を汚します。
コンクリート土間であれば土ぼこりも出てきませんし、水溜りも出来にくく、乗り降りの際に靴を汚すこともありません。
耐用年数が長い
コンクリートは有機物ではないため腐りません。しっかりした施工とメンテナンスをすれば、何十年ももちます。
初期の費用はそれなりに掛かりますが、耐用年数を考慮したトータルコストで考えれば決して高くはありません。
デメリット
工事中の一定期間は車や人が立ち入れない
工事が始まると、一定期間 車が置けなくなってしまうので、代わりの駐車場を確保する必要があります。
自己所有地で賄えない場合は、どこか借りなければなりません。また、人の出入りにも制限がかかり、工事期間中は不便を強いられます。
殺風景になってしまう
打ちっぱなしのコンクリートは、どうしても無機質な殺風景な景観となってしまいます。
相当上手くデザインしないとおしゃれな庭にはなりません。
夏場の照り返しが強くなる
夏場の強い日差しが差し込むと、照り返しによる熱が室内にも入ってきてエアコンの効きが悪くなったりします。
また、コンクリートは蓄熱しますので、日が落ちた後も暑さが続いてしまいます。
注意点
強力な雑草対策となる「打ちっぱなしコンクリート(土間コンクリート)」での雑草対策ですが、以下のような注意しなければならない事項があります。
目的や使用環境に合った工事方法をきちんと選択する
車などの重量物を置くのか否か、人が歩く場所なのかなど、目的や使用環境に合わせて下地やコンクリートの厚みなど適切な工事方法を選択する必要があります。
排水勾配をとり、凹凸がないように平に仕上げる
しっかりと排水の勾配を取らなかったり、仕上げがデコボコしてしまうと、雨水が溜まってなかなか乾かなくなってしまうだけでなく、蚊の発生源となったり、日当たりが悪い場所だと苔が生えて見た目が汚くなってしまいます。
打ちっぱなしコンクリート(土間コンクリート)での施工は、長期間雑草が生えない強力な雑草対策ではありますが、美しいデザインやおしゃれな空間に仕上げるには、かなりのセンスが求められます。また、高い耐久性を発揮し長持ちさせるためには、やはり丁寧な仕事をしてくれる信頼のおける業者を探し、工事を依頼することも大切です。
雑草対策.04:スタンプコンクリート
雑草とは長期間おさらばしたいし、どうせならおしゃれな空間に仕上げたい。そのような方にオススメなのがスタンプコンクリートです。
スタンプコンクリートは、テーマパークの床面などに広く採用されているおしゃれな見た目の床で、コンクリートの床面に色粉を撒き、スタンプマットを押し付けて床面に模様をつくります。さまざまなパターンの柄と色からデザインを選ぶことが出来るので、しっかりと雑草対策をしながら家の雰囲気や好みに合わせたおしゃれな空間をつくることが出来ます。
メリット
タイルやレンガ、石貼りと比べ、コストパフォーマンスが良い
タイルやレンガ、石貼りや枕木で施工するのと比べ、材料費を抑えてデザイン性の高い床面を短工期でつくれるので、品質の高い床面をコストを抑えて施工出来ます。
工期が短い
おしゃれなレンガ・タイルなどを貼る工事は、下地をつくり、その後一枚ずつ貼っていくので工期が長くなりますが、スタンプコンクリートはコンクリートを打って、その上に色粉を撒き、柄をスタンプしていくので、短工期で仕上げることが出来ます。特に広い面積を施工する場合は、工期の面からもコスト面からもかなりメリットがあります。
耐久性が高い
主な材料となるコンクリートは有機物ではないため腐りません。コンクリート打ちっぱなし同様、しっかりした施工とメンテナンスをすれば、何十年も持ちます。
初期の費用は他の雑草対策に比べるとそれなりに掛かりますが、耐用年数を考慮したトータルコストで考えれば決して高くはありません。
メンテナンスに手がかからない
表面にコーティング剤を塗布するので、基本的には日常メンテナンスは不要です。汚れが目立ってきた時に水洗いするだけでOKです。
汚れがひどい場合は、中性洗剤で洗い流せばすぐにきれいになります。
劣化が進んでも解体せず再生出来る
汚れがひどくなったり、色褪せたり、ひび割れたりしても、壊すことなく補修し、きれいな見た目を取り戻すことが出来ます。
デメリット
そもそも施工出来る会社が限られている
特殊な施工方法であるため、スタンプコンクリート工事を請け負える業者はまだ少ないのが現状です。
工事をお願いしたくても、ご近所にお願い先がないこともあります。
技術力により仕上がりに違いが出る
特殊な工法なので、業者の技術力によって仕上がりに違いが出ます。
見た目の良さを維持していくためには、定期的に表面保護剤の再塗布が大切
きれいな見た目を維持していくためには、施工箇所の条件等によって異なりますが、3〜5年で表面保護剤の再塗布を行なった方が
良いとされており、景観維持のためのメンテナンス費用が数年に一度発生します。
注意点
強力な雑草対策でありながら おしゃれに仕上がる「スタンプコンクリート」での雑草対策ですが、以下のような注意しなければならない事項があります。
業者や担当者のセンスによっておしゃれ度合いが変わる
担当者のセンスの良し悪しや、デザイナーがいる会社といない会社とでは、スタンプコンクリートのデザイン力が異なります。
また、担当者のセンスがご自身の好みに合うか合わないかもあります。
施工実績を確認したり、外構プランの提案を受けたりしながら、ご自身の好みのデザインを提案する業者を見つけることが大切です。
スタンプコンクリートでの施工は、雑草対策とデザイン性が両立した施工法ですが、満足出来る仕上がりになるかどうかは、
どの業者に依頼するかが大きなポイントとなります。施工実績や事例を確認してセンスの良い業者を探すこと、
候補に残した業者に自身の要望やイメージをしっかり伝えて、提案を受けることが大切です。